「或る終焉」

odo-mikikov2016-06-25

この監督さんの映画は今後も気をつけなければいけない、の映画でした。「父の秘密」という全編むごし、ゴリゴリのむごしここに極まれりの映画をかつて観たのですが、その監督さんの作品だということで、たぶん普通には終わらないはずだと思っていましたが普通に終わらないどころか最後の最後で「ミギャーーッ!」てなりました。全編むごしのやつよりいろんなことを考えながら観ることができた(全編むごしのやつは考える余白を一切与えてくれなかった)ので、そこは良かったです。終末のひとと、それによって生かされているひとのおはなしだったので、おかはんのこととか考えました。生きるも死ぬも自分のものだということについて考えました。にんげんについて考えることができるというのはすばらしいことです。しかし、わたしは最後のシーンで放心状態になりました。我にかえったら、自分が「は!」という顔をしていることに気づきました。みなさんは映画館の暗闇の中で、ただただ無音のエンドロールを「は!」という表情で眺めたことがありましょうか。いや、ありますまい。おそらく100人中100人がミギャーーッ!となりますが、観たらいいと思います。にんげんについて考えたらいいと思います。脳は使わないとしぬので脳を使ったらいいです。しかし、「父の秘密」は観ない方がよいと思います。あなたたちはナイーブ族だから観たらしにんがでます。わたしは生まれつき精神がマッチョなので観てもしにませんでしたが、ナイーブの人々は無理をしないでください。以上です。