「すいているのに相席3」「すいているのに相席3.21」

くさくて愛しい町新宿で、バ吾Aさんのユニットコントを観ました。バ吾Aさんは「おいしゅうございます、岸朝子です!」と叫ぶおもしろの人なのですが、そのおもしろの人とせきしろさん、上田さんの3人がそれぞれ数本ずつ書いたコントを、シュールの人々でやるよというやつです。そしてわたくしは3を観たのに、3.21も観に行きました。もう少し冷静になった方がいいと思いました。しかし、3.21では、3のコントを厳選したうえで新しいコント数本がプラスされており、オープニングと幕間のVTRが違ってありましたので、「全く同じじゃなかったし。」という言い訳で自分の心を誤魔化すことが出来ました。ありがとうございます。
さて内容ですが、EZ DO DANCEを軽快に踊る男(Aさん)と女(やまわきさん)。いいステップでいいうどんができる、の発想もさることながら、Aさんのたいへん上手なダンスとその風貌のギャップに笑いました。セカオワと思しき男女が飲食店に来店するのコントは、世の中のセカオワに対する共通意思をおもしろがったやつでした。店内が混み合っており2人ずつに分かれてのご案内になりますと言われ「あたしたちはいつだって4人一緒なの!」「俺たちにしねっていうのかよ!」と大騒ぎしていました。ボケが人間、ツッコミが地球外生命体(光る球体)というSFな芸人の漫才、普通のアイドルの握手会かと思いきや、RPGゲームの世界だったなど、奇想天外な設定が盛りだくさんでした。ドリフの雷様オマージュは、風に飛ばされたパズーとシータが突然現れ、あの「バルス」のシーンを。Aさんのいかりや長介のハイクオリティさと、パズーとシータが超絶かわいかったのでかんどうしました。また、「やる気」というコントでは魔物を倒すための武器がマイクのシーンで、大島・野坂マイク事件を挟み込んできたので「出た!」となりました。マイクと言えば野坂、野坂と言えばマイクです。このような、「若い人々知らないだろうなぁ」が随所に観られ、歳をとることの楽しさを実感しました。また、恒例であるたかささんの耽美を具現化したあぶない一人芝居ですが、3ではイッコーさんの幻影を追って百合の花にうっとりする眼帯の少年であったものが、3.21では空高くジャンプして行ってしまった船木を追う学ランの少年に変わっていました。どっちにしろあぶないことには変わりありませんでした。アハハウフフしたり、うっとりするなどしてそれはあっという間に終わりました。
幕間のVTRについては、3ではおぜきさんが思ってた以上にお歌が上手だったのと、Aさんの替え歌の歌詞がひどすぎて笑いました。方や3.21は、デューク・エイセス的な「夏の思い出」をBGMに尾瀬の美しい風景をただただみせられるので笑いましたし、オープニングのビリー・ジョエラナイのオネスティ(替え歌)はたいへん美しいピアノの弾き語りでしたが、才能の無駄遣いが過ぎて面白かったです。才能の無駄遣いはかなしいから好きです。以上です。