アンドロイド版「変身」

odo-mikikov2014-10-14

朝起きたらアンドロイドになっていた。アンドロイドのザムザがベッドに寝ており、父・母・妹・下宿予定の医者がやってきてなんにも起きないけどいろいろある、というやつでした。かつてインディオを人間とするか否かの論争が宗教家の間でなされたが、メカを人間とするのか、というお話しや、戦争はたくさんひとがしんで悲しいからといって終わるものではないという会話など、家族がアンドロイドになったためにむずかしいことが議論されていました。にんげんのこころがなくなっていくのが不安だと言っているザムザに、お父さんが「わたしも同じだ。(娘が)失業したのに悲しくもない。」と言っており、人間であることの境界線みたいなことをセリフしていたので、たいへんおもしろかったです。ラストも哀愁とシリアスが一緒くたになったいい感じの演出だったと思います。
前半にアンドロイドくんの不具合だと思いますが、セリフを言わなくなってしまったのですが、俳優さんが動じずに演技していたのでそういうところもふくめて、リアリティだ!てなりました。ちなみに全編フランス語(俳優さんがみんなフランスの人)で、日本語字幕でお芝居していました。わたくしは標準語と宮崎弁はできるのですが、フランス語は理解できないので、字幕と演技を追うのでちょっと目が疲れましたけれども、日本語でするより雰囲気が出て大変良かったと思います。