「ヒロシマナガサキ」「ひろしま石内都 残されたものたち」

odo-mikikov2013-08-05

2本続けて観ました。職場でこのようなドキュメンタリー映画をみたというと、「えー!意識高いね〜、すごいね〜。」と言われますからあまり話さないようにしています。しかしわたくしは、幼少期からこの手の書籍を読んだり、TV番組などをよく見ていたので意識が高いとは違います。実際意識は高くありませんし。人々は普通に見ないのだろうか、と逆にとっても不思議です。不思議ちゃんです。(違います)
ヒロシマナガサキ
外国人の監督さんが撮ったのだなぁという、センセーショナルな作りになっておりました。観客の老紳士淑女が「うわぁ…。」「まあ…。なんておそろしい…!」と思わず心の声を漏らすほどのセンセーショナルさでした。アメリカ軍が戦後20数年間秘匿していた投下直後の町や、被爆者の調査映像が流れ、また、被爆関連の映像でよく証言をしてくだすっている被爆者の方々のインタビュー(被ばく直後のご本人の写真含む)映像を織り交ぜて作られておりました(ヒダシュン先生も出ています)。日本人は被爆国であるがゆえの義務があると思いますが、今の情勢をみるにまったくその意識が無く、退化してゆくばかりであると感じております。わたくしのような非力なにんげんはなにをするべきなのでしょうか。それにしてもこの作品を1本目にして正解だったと思います。2本目に観たら夜眠れなかったと思います。クレジットの楽曲一覧に「Mogwai」とありましたから、おそらく劇中Mogwaiがかかったのだと思いますし、言われてみればMogwai的な音楽が流れていたなぁと思いましたが、それに気付かないほどセンセーショナルだったのでした。
ひろしま石内都・残されたものたち」
石内都さんという女性写真家の方が、記念館の倉庫に保存されている、被爆者の着衣や身に着けていたものの写真を撮り、カナダで写真展をした様子を追った映画でした。カナダの先住民が、広島長崎の原爆を作るためだとは知らずにウランを採掘しアメリカに提供したことを後に謝罪した経緯から、カナダで写真展をされたようです。写真はおどろおどろしいものはなく、むしろ美しく、ただそこにあるだけでしたが、それによってより戦争や所有者であった人々について観客がそれぞれに感じ取るのであろうと思いました。非常に余白のある作品でしたので、わたくしはたいへんよいドキュメンタリーだと思いました。人間は自分が体験していないことは実感することはできませんが、想像することはできると思います。この映画を観て全く何も感じないという人はいないと思いますし、そういう世界であってほしいと思いました。