コーラ。

「なんか胃腸炎にはコーラがいいって聞いたからさぁ。」カワさん(30代OL)がコーラのペットボトルを見せながらそう言ってきました。「ホラ、10円玉入れとくときれいになるじゃん。なんか滅菌作用がある、という噂。あくまで噂だけどさ。試す価値あるかなーって思ってさ。」なるほどうっすら聞いたことがある話だなと思いましたが、病院に行った方がいいのではないかと思いました。「病院行ったよ。でもイマイチなんだよねー。ちょっと1週間ぐらいコーラ療法試そうと思って。よければラッキーじゃん。」「だとしたら病院でコーラを処方するのでは?」「ワー、だったらいいなぁ。コーラならみんな喜ぶよねぇ。赤ひげコーラとかつって処方したいよねぇ。」みんな喜ぶのでしょうか。コーラに健康保険がきくようになったらなんかそれはそれでちょっとあれだなと思います。少なくともわたくしはそんなに喜びません。なぜなら炭酸がいやだから。なんで炭酸ガスを大量に摂取して自ら膨満感を作り出すのか。ドMなのか。膨満感を解消する薬などが発売されておるくらいに、人々には膨満感から解放されたい欲求があるはずだがどういうことなのか。また、あの刺激的なのど越しがよいとききますが、人々の「のどの痛みを消したい!」という欲求から数多ののど飴が販売されているのではないのか。ドMなのか。ちょっと待て、そもそも赤ひげコーラとは。そんなコーラやめていただきたい。ドクターペッパー的なにおいがする。処方しないでもらいたい。「あ、そっか。ミキコフさん炭酸ダメだったよね。じゃあ炭酸飲料とか飲まない?」「いや、高速でかき混ぜて炭酸抜いて超絶微炭酸にして飲む。てか、赤ひげコーラて。」「え。めっちゃまずそうー。コーラもジンジャエールも炭酸抜くの?」「ええ。わたしは不味く感じないけど。まあ、人から見たらただの養命酒と生姜汁だわね。だから赤ひげコーラとは。」「じゃもう養命酒と生姜汁飲んだ方がいいよ、それ。」ごもっともです。しかしわたしは炭酸を抜いて飲む。世界が終わるその日も、きっとわたしは炭酸を抜くであろう。そういうことです。赤ひげコーラとは。