「きっと、うまくいく」

「最後のお願いに参りました！」と、候補者たちが声を嗄らして訴えていました。新宿の町はいろんな意味で暑うございました。わたくしは野暮用でその暑くて微妙に臭い町を歩き、ふと思い立って映画館に入りました。東京は、ふと思い立って映画館に入ることができます。わたくしの故郷では、ふと思い立ってもすぐに映画館に行くことはできません。我が実家で、ふと思い立ってすぐに行くことができるのは無人精米機ぐらいです。都会はすばらしいと思いました。さて、思いつきで観た映画でしたが、それはそれは愉快な映画でした。上映時間が長く、およそ3時間近く椅子に座っていることになります。しかしこの映画には、蒸かした馬鈴薯を延々と食う人は出てきませんので安心して下さい。点がたくさんちりばめられており、後半勢いよく線になってゆくので、あっという間に感じました。3人の男がすごく友情していました。時々、貧乏も金持ちも歌って踊っていました。「インドだ！」てなりました。そのインドっぽさのもつコメディー感が実にすばらしかったです。若い男と女が間に瀕死のおっさんをはさんでバイクで疾走するところでアハハしましたし、ちょいちょい出てくる友情の所で胸アツになりました。ミキコフにはめずらしく、観終わって深呼吸をしたくなりましたが、コンクリートジャングルの空気はとても臭いのでしませんでした。まったくすがすがしい気持ちで帰途につきました。そんな映画でした。人々も機会がございましたらぜひご覧ください。