「武士道」

武士道 (岩波文庫 青118-1)

武士道 (岩波文庫 青118-1)

アイドルの人が男と仲良しして坊主になったニュースを、潔しではなく、「はしたない」と感じたのは武士道精神と言ってよいのでしょうか。仲良ししたことがはしたないということではなく、なんで泣きながらいがぐり頭を曝したのかよ、ということです。泣くぐらいなら坊主にせんかったらいいのです。坊主を映像に残すということの軽さ。100歩譲って坊主でも毅然とした態度でいたまえ。彼女の世界の狭さを気の毒に思いながら、同時にまったく品がないと思いました。もっとすごいことで坊主カードを切った方がよいでしょうに。いずれにせよ禿げたことなど忘れて毛をボウボウに生やしてまた頑張ってください。逆にすごくいい毛が生えてくるかもしれませんし。お若いのだから。そんな坊主騒動はどうでもいいとして、わたしはお金が好きなので、紙のお金になっているすごい人が書いた書籍を読みました。武士道は雑に言うといかにカッコつけるか、というところに重きがあって、カッコつけると言ってもキザとかではなく、なんだったらダサかっこいいを求めているような、人間としてどの選択がいちばん崇高であると見えるかではなく感じるかだということでしょうか。生きることに執着がないといいますか、自分の信念の為にあっさり生きることをやめるぐらいの覚悟が常にあるといいますか、腹を決めて生きるという理解でよいでしょうか。西洋の宗教を信ずる日本人が日本の精神を情熱的に書いた英文を、もう一人の西洋の宗教を信ずる日本人が畏敬の念を込めて訳した興味深い内容でした。時々、「天の与えんとするものを回避するための死は全く卑怯である!」などのように突然熱くなるので面白かったです。日本人なら一度は読んでみてもいいと思いますがどうでしょうか、そうでもないんでしょうか。