熱中時代。

インターネットでアイドルファンの人々を知り、人々のブログを読むなどしましたが、アイドルイベントレポは面白い、ということに気付きました。面白いブログを書くにはアイドルを好きなるといいのではないか、と考えるなどしましたが、たまたまわたくしが知り合ったアイドルファンの人々が面白かっただけという考え方もできます。しかし、わたくしはなぜアイドルの人々に夢中にならないのだろうかという疑問が出てきました。過去も、現在も。わたくしが小中学生の頃、少年隊や光GENJIなど続々とジャニーさんの子らが登場してきました。とてもすごく田舎であるわたくしの故郷でもアイドル旋風はやってきました。同級生たちは下敷きにお気に入りのGENJIを、思い思いのGENJIを挟んで、うっとりしながら勉学に励んでいました。消しゴムに好きなGENJIの名前を彫る、というよくわからない行動をする級友もおりましたから、GENJIの乙女らに及ぼす影響力はすごかったのですよ、少年少女たち。GENJIの中でも特にモロボシ カズミさんという少年が人気者で、「カーくん」と呼ばれていました。モーくんでもカズくんでもなく、「カーくん」です。八重歯をちらつかせ、やんちゃな笑顔で少女たちを一撃です。歌番組など毎週見ており、アイドルたちは画面の向こうで輝いていましたが、1ミリも心動かされることなく、わたくしの下敷きには藁半紙に印字された時間割表が挟まれていました。何か一つに凝ったことがなく、若干あるとすれば、BJCが出ている音楽雑誌はおおむね買っていたという時期がありました。しかしそれも熱中というほどのものではなく、本当のファンの人々から見たらお遊びです。わたしはなにかで本当になったことがありません。わたくしの本当はどこにあるのでしょうか。熱中して生きた、という時代が欲しいものだ。こころがしんでいると何にも夢中になれずもったいない気がします反面、感情の起伏を少なく穏やかに暮らすことができますからプラマイゼロでしょうか。そういえば先日読みました、武士道の本に「ひとたび心の中でしんだ者は、真田の槍も為朝の矢も通さぬ。」というような言葉が書かれていたのを思い出したので、念のため記しておきます。わたくしのブログが急に面白くなったら、「あの鉄仮面女もついに熱中時代を見つけたのだ。」と思ってください。