「別離」「桃(タオ)さんのしあわせ」

別離 [DVD]

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あたまからケツまで訴訟と宗教でだれも幸せになっていないお話しでした。「本当はどうだったの?」ということが後半にかけて解明されでゆくのですが、テンポが速く、あれよあれよという間にラストをむかえますから寝ている暇はありません。ゴタゴタの中で流産したことが全然大したことじゃない扱いになるという、人間凄い!があったり、示談になると後世まで祟られるから示談できないという、人間バカ!がありました。介護と離婚と宗教と事故が一緒くたになったらウガー!むおー!と人間たちの怒号が飛び交い、なんにも解決しませんでした。ラストの娘の涙がとてもせつなくてこころがかなしみでいっぱいになりました。すばらしい映画なのでぜひ人々も観てください。
桃さんのしあわせ [DVD]

桃さんのしあわせ [DVD]

タオさんは独身で60年もひとんちの家政婦をし続けて歳をとりましたが、雇い主に家族のように大切にしてもらってしあわせなひとでした。終始しあわせでとってもやさしく、ユーモアのあるお話しなので観客たちはクスクスしたりアハハしたりしていました。主人公のロジャーが清掃員に間違われるくだりや、老人ホームに立て続けに慰問団が来ることに辟易している年寄りたちでアハハするなどしましたが、タオさんが思い出話をするシーンはムネアツでしたから、ちくしょう、なんてちょうどいいお話しなの!てなりました。まったくやさしい映画でした。