「走りながら眠れ」

odo-mikikov2013-04-21

東京が非常に寒くなりましたこの日、インターネット上ではネットの住人達が「寒い。」「凍える。」を連呼しておりましたが、わたくしは「おれの季節がかえってきた!!おかえり!」と心の中でガッツポーズをしていました。朝から掃除をし、ここ2年ほど全く袖を通していない服たちを処分し、パンケーキを焼き、写経ぱみゅぱみゅをするなど、しぬ前なのか?というぐらい精力的であった。そんなしぬ前のような午前を過ごし、午後からアナキストの人々のしぬ前のお話を観てきました。アナキストの人々は生活が苦しいけど、コミカルで穏やかな日々を過ごしていました。伊藤と大杉の二人の会話だけで、セットも自宅の居間のみ。菓子を食ったり茶を飲んだり。音楽もなく、日が変わる転換の時に暗転し風鈴の音が鳴るのみで、大変静かな、セリフの際立つ舞台でした。再々再演することがあったら人々も見たらいいと思います。幼少期、猫をころして夜中にニャー!といってうなされたら、「うなされるぐらいなら猫なんかころすな!」と母親に殴られた話や、平塚らいてうとの「心中する気持ちとは?」「女に刺された気持ちとは?」という問答など、大杉栄エピソードがちりばめられており、たいへん面白かったです。大杉がフランスから国外退去で帰ってきた日からしぬ直前までの日々を描いており、「変な雲が出ているから近々地震がくる。」「私たちがしんだら子供たちがいじめられる!変な名前ばっか付けたから!」といった会話もあり、穏やかな中にも刻一刻とXデーに近づいている雰囲気も匂わせていました。また、発展的でありながらも愛らしさもある伊藤と、変わり者で破天荒で色気のある大杉を演じていた役者さんたちがまったく魅力的で素晴らしいと思いました。とても寒くてよい一日でした。