「ゴドーは待たれながら」

odo-mikikov2013-04-12

先週末に引き続き、リア友のゴチョさんとアフターファイブで観に行きました。ゴチョさんの、日本に帰国する予定もないのにとりあえずチケットを取ってしまうという病気のおかげで観ることが出来ました。病気ありがとうございます。平日の夜でありましたが満席で、当日券も出たらしく補助席が沢山設置されておりました。タイトルから想像できます通り、ベケットの「ゴドーを待ちながら」のゴドー側を描いた一人芝居です。それはそれは不条理な一人芝居になるに違いないのですが、いとうさん作で、ケラさん演出、大倉さんで再演、こどもの声を野田秀樹さんがやるというのですから、サブカルの人々は「盛り込みすぎだろ!うおー!」となること請け合いなのです。元ネタでは二人の男をずっと待たせ続け、とうとう現れる事のなかったゴドーですが、なぜ何日も待ち合わせ場所に来なかったのか。ゴドーはいつどこで誰と会う約束だったかを忘れてしまっていた、という設定になっていました。ゴドーは自分の名前すらもあやふやになっており、だれとどこでいつという約束を思い出さない限り出かけられない、いや出かけなければという自問自答を、なぜか食料も何もなくなった部屋で毎日繰り返すのです。ドアの向こうから、「アルベールさんですか〜?アルベールさんから伝言預かってきました〜。」というこどもの声だけが外とのつながりで、あとは延々大倉さんが舞台の端から端まで暴れまわっているだけです。元ネタを知って観るととっても面白いですが、知らなくても、大倉さんのあの動きとセリフ回しで充分楽しめると思います。それぐらいすごく動いておられた。観終わって、「オオクラ氏すごかったねー。」と言ったら、ゴチョさんが「おれ、途中寝てた。」と言ったので「え。」てなりましたが、さらに「あっ、寝ちまった〜、って思ったら前の席の人も寝てた。あ、途中こどもが名前呼ぶ場面あったけど、あれなんて名前だっけ?」と言ったので、うせや〜ん!さそたのあんさんですや〜ん!今観てきたばっかですや〜ん!てなりました。結局ゴチョさんが一番おもしろいのだった。