「西瓜割の棒、あなたたちの春に、桜の下ではじめる準備を」

odo-mikikov2013-04-05

久方ぶりに風邪をひきました。朝からペンが持ちづらい、今日はなんだか字がヘタクソだと思っていたのですが、夕方になってキーボードが打ちにくくなり、体中が痛くなってきたので、医務室へ熱を測りに行きました。「微熱があったら帰りに薬を買って飲もうかと思って。えへ。」と保健師さんと談笑しながら熱を測りました。38.2度でした。保健師さんに、「ええっ!この時間まで気付かなかったんですか!?」と言われました。気付きませんでした。早く帰って病院へ行くようアドバイス頂戴しましたが、早く帰って寝ている場合ではないのでした。JKTから一時帰国した友人と、シュールな演劇を観に行く約束をしているのでした。わたくしは迷わず友人とシュールを観ることを選びました。職場近くのマツキヨで可愛い薬剤師さんに症状を伝えますと、3つほど薬を持ってきてくれました。たいへん分かりやすく説明して下さり、その中で即効性と効き目が強力であるのをチョイスしました。三茶に着いたら飲むぞ。三茶に着いたら飲むぞ。電車の中でつり革に全体重を預けながらわたくしはそのことだけを強く願い、なんと三茶に着いたら薬と栄養ドリンクを飲むことが出来たのです。みなさん、強く願うことで望みは叶うのです。なにごともあきらめてはいけません。この薬はまったくよく効きました。たちどころにすばらしく世界が晴れやかになりました。このようにしてわたくしはシュールを楽しむことができました。抗生物質ありがとう。さて、シュールのやつについてですが、今回は宮沢章夫氏が脚本演出であり、いとうせいこう氏も出演するとのことで、「これはいつもにましてシュールになるにちがいない。」と期待して観ました。間違いなくシュールでした。小さい字を読む担当者や、遠くの字を読む担当者がやって来るくだりや、ダイナミックな音楽が鳴り響き、照明が劇的に変わる中、町内会長(大竹さん)が大仰な言動で町内会の人々に指示を出し花見の準備をするところで鼻水をすすりながらとても笑いました。職安で怪しげな男(戌井さん)と求職者(中村さん)が、「お兄さん、いい仕事あるよ。」「福島ですよね。」というやりとりをしたり、秋田の自殺率の高い町では七輪を買うと練炭とガムテープがもらえるなど、不謹慎シュールも健在でした。おじさんたちがすごくがんばってシュールしていました。とても楽しかったです。帰宅して風呂から上がったら熱が38.2度に戻っていました。しかし、あの薬を飲んでわたくしは一晩で風邪を治しました。女は立ち止まっている暇などないのだ。