神保町まとめ(12月〜2月)

去年の年末から2月の間に観た本公演の感想です。写経ぱみゅぱみゅが忙しく、魂的にも経済的にもいよいよ入滅しかかっているので2本しか観ていませんがとりあえず書きます。備忘録ですのでいつもに増して読まなくて大丈夫なやつです。何か楽しげなことをググッてインターネットライフをエンジョイしてください。
「マジで忠臣蔵!!」
年末年始にかけて前後編で上演されました。かたつむりの章吾さんは完全に復活したのだわと思いました。内容は忠臣蔵をアレンジしたやつです。さすがに四十七士全員登場というわけにはいかないので、主要人物だけでストーリ展開させていました。いよいよ仇討が決まり、家族との別れのシーンでわたくしの四方八方がすすり泣きを始め、はっとしましたから、「またこのパターンだ。」となりました。狭い舞台ながらも殺陣やなぜかパラパラを踊るという派手な演出が施されており、すごく立派な学芸会を観た、という感じでした。お芝居として観るべきか、ショーとして観るべきか、どちらの視点で観てもすごい中途半端感と物足りなさが残りました。お芝居が上手な人々が揃っていたので期待しすぎたのかもしれません。神保町ではもはや学芸会しか見られないのかもしれぬという気持ちになりました。否、神保町は学芸会を観に行くところなのであって、わたしが間違っている、と言った方がよいのかもしれません。ラストは切腹したけどなかなかしななくて、いままでのあれやこれや全部ナシよ、的な感じでした。画太郎先生みたいだなと思いました。しかし、補助席が追加され満員御礼でしたし、どうやら福岡で再演するそうですから、評判が良かったのかもしれません。わたしのこころはしんでいるのでその良さがわからず、センサーが微動だにしませんでした。まことにもうしわけありませんでした。顔洗って出直してきます。

「ユア・ソウル・パートナー」
忠臣蔵!!で感情がスンッとなったので、そんなにんげんが観てもよいのだろうかと不安もありましたが、丸山さんの脚本なので観に行きました。去年上演された「マイ・ソウル・パートナー」と同じ演出方法でしたが、マイソウルは母と娘、ユアソウルは夫婦と親友のお話しでまったく違うストーリーでした。伏線や小道具が上手に活かされており、また、ボーフレンドの人々がすごく演技が上手だったのでたいへん驚きましたし、素晴らしかった。さらに物語の中盤辺りから周囲が大号泣だったので「ワオ!」となりました。神保町ではよく嗚咽が聞かれますが、今回はまさに大号泣でした。あんな号泣がまだ世の中に存在しているとは!こどもが怒られるなどして「オウッ、オッ、エッ、エウッ、オエーー。」となるあれです。わたくしの前に座っておられたお嬢さんなど、顔を両手で覆い、しゃくりあげて泣いておられました。しゃれたジャケットをそっとその肩にかけてあげたいぐらいしゃくっておられた。泣いていないのはわたしの左隣にいた見知らぬ乙女と私ぐらいではなかったでしょうか。それぐらい心が丸出しの人々がたくさんいらっしゃいました。そんなにも丸出しで生きるのがつらかろうと逆に心配になる程でした。しかし、わたくしも心の中で「なんて切ないおはなしなの!」と泣きました(一応にんげんアピール)。若手ばかりだからでしょうか、客入りは少なかったと思います(千秋楽はもう少し入っていたのかもしれませんが)。忠臣蔵を再演するのであれば、こちらも再演してもよいのにと思いました。ちゃんとした「演劇」でしたし、わたしが丸山さんの本がすきなだけなのかもしれませんが、すごく良かった。