神保町まとめ。

引き続き空気が冷たくなって少しやる気が出ているうちに、今年観た神保町本公演について思い出してみました。記憶を羅列しているだけで、面白ワードとか何も思いつかないので今すぐこのページを閉じ、グーグル大先生で素敵なサムシングを検索してください。よろしくおねがいします。

「生ガキにあたった夜」
客席に若者がたくさんいたので申し訳ない気持ちになりました。同じ行動、同じシーンを繰り返すボケ、みたいなのがあったので安達健太郎さん(脚本)は結構こういうボケが好きなのねと思いました。チェアーセックス(椅子と人間がからむ架空のオリンピック競技)の試合シーンはドタンバタンして、何を塗ったのかわかりませんが全身がヌルヌルしておりバカバカしくて良かったです。そして押見泰憲さんがすごく良かった。押見泰憲さんはTV showとか映画でも役者したらいいのにみたいなことも思った。しいはしジャスタウェイさんはとても白かった。
「乙女心に死す」
全編サイレント。おもしろかった。坂口真弓さん演じるいじめられっ子の空想と現実がない交ぜになった構成になっており、にもかかわらずセリフがなく直接的な説明がない、という受け取る側の自由度が高いお話でした。そのせいなのかわかりませんが、脚本のクニさんが「わかりにくくて本当にすみませんでした!」と何度も謝っていたので「ナイーブ!」と思いました。さらに終演後に物語の解説的なパンフが配られましたので「配らなくても伝わったよ!ナイーブすぎるやろがい!」てなりました。しいはしジャスタウェイさんはとても白かった。
「テルと僕」
家族の話。二重三重構造のストーリーであっという間に時間が過ぎた気がします。おふざけとメインストーリーのバランスが丁度良かったです。おふざけがすぎると物語がないがしろになって残念な気持ちになるからです。中村英将さんの恰好が不良というより、頭おかしい人みたいになっていたのでおもしろかったです。若月亮さんのギャグがアドリブかと思ったら、結構重要なポイントになっていたので「まあ!」となりました。ストーリーがようでけとりました。ええ話。ブロードキャストの人々はコント芝居とお芝居で違う雰囲気が出せるので器用な人々だなと思いました。なんとなく。
「汝、石化することなかれ」
メデューサと人間の共存みたいなお話。オープニングがナイロンぽくてスタイリッシュでした。伊藤智博さんがインテリ悪い人の役柄で「ボケなし」みたいな雰囲気にもかかわらず、セリフをよく噛んでおられたのでセリフを言う度ハラハラしました。ドキドキをありがとうございます。LLRの人々がイメージと違う役を演じていたので大変面白かったですし、福田恵悟さんの演技はとても自然だなぁと思いました。クライマックスのシーン(福田恵悟さんと工藤史子さんが向かい合って手をつないで、これからいっしょにしにましょう、ええそうねそうしましょう、のシーン)で隣の席のお嬢さんがスンスンゆうて、眼鏡を上げ下げハンケチで目をおさえていました。「感受性大事。」と思いました。もう少し大きい劇場でやってもいいと思いましたし、惜しむらくはインテリ悪い人のバックグラウンドを描いたらさらにお話しに深みが増して良かったかもなぁと思いました。福田恵悟さんはとても白かった。
「マイ・ソウル・パートナー」
母と娘の心が近すぎてくるしいのお話でした。シューレスジョーさんがその近すぎるお母さんを演じていました。肩幅の広いかあちゃんだなぁ!と思いましたが、物語の中でちゃんとお母さんでしたし、じろうさんの女学生も女学生でした。演劇の不思議。そしてシソンヌの人々はお芝居が上手で、どこからどこまでがアドリブかわかりませんが大変面白かったです。物語の時代が変わるたびにお歌を歌うので「いや、ここで歌うんか〜い!」となりましたが、お話はとても良かった。あと、変なところで笑ったりとかのよくわからないノリがなく客席の雰囲気も良かったのでわたしのような錆びたにんげんでも安心して観ることができました。ありがとうございました。