「ポエトリー アグネスの詩」「素晴らしい一日」


アルツハイマーを宣告された不幸なおばさんが不幸のまんまいなくなる話でした。離婚して息子を置いて出て行った娘の代わりに、その置いてかれた孫息子を養育していますが、娘が家に金を入れないので、おばさんは生活保護とヘルパーの仕事で生きています。詩を作る教室に通いだし、徐々にアルツは進行し、孫息子がどえらい事件を起こして人ひとりしなせるので、どんどん不幸が積み重なります。しかしおばさんは詩の世界に没頭し、孫がしなせた少女のことに執着し、介護してるじじいとHするなど、不幸に忙しい日々を過ごします。しんだ少女のことがうっちゃられているところや、おばさんがしぬところがものすごく他人事のように描かれていたところが大変気に入りました。不幸感と切なさが増すからです。韓国の人はとてもいい映画を作ります。最後はおばさんの最初で最後に作った詩が朗読される中、少女とおばさんの足取りが一致してゆくのでこころが哀しみでいっぱいになりました。哀しみが大丈夫な人は観たらよいと思います。



よくあるダメなモテ男と意地っ張りのダメ女のお話でした。「よくある、ってどんなんだよ!」と思われるかもしれませんが、観たら「ああ、よくある(笑)」て言ってしまうと思います。全然頭を使わなくてよいので心穏やかに観ることができました。韓国語がわからないのでなんとも言えませんが、役者の人たちがとてもよい演技でしたので、リアルな感じが出ていてたいへんよかったと思います。ハリウッドのキラキラした役者とか、また(原作は日本人ですが)日本人の役者で映画化していたらすげぇ安っぽくなって観られたもんじゃねぇ事になっていたような気がします。また、哀しみ満載のポエトリーの後に観たので、こころが丁度良くなりました。ありがとうございました。