「核の傷 肥田舜太郎医師と内部被爆」「311以降を生きる」

odo-mikikov2012-04-15

みなさんは約70年もの間、原子力と闘うことができますでしょうか。あの占領下にアメリカや日本政府を相手に闘うことができますでしょうか。ちょっとした眠気と闘うことすらできないわたくしには到底無理です。95歳の、自らも被爆者である闘うおじいちゃん医師が、ヨボヨボしながら死ぬまで内部被ばくの脅威について語り続けると言っていますから、もうそれだけでこの映画は見た方がいいと言わざるを得ません。フランス人の監督が撮っただけあって、おそらくですが、日本人の監督では撮れなかったであろう仕上がりですから観て良かったと思いました。(子どもが観ると夜中に一人でおしっこに行けなくなるかもしれない衝撃映像もありますから少し心構えをして観てね。) また、同時上映の「311以降を生きる」はおじいちゃん先生の飄々とした講演会の様子を観ることができますから、「原発はんた〜い!」とかそういうこと抜きにしても面白いですから、お時間のある方は観たら良いと思います。おじいちゃん先生が、ある外国人哲学者に言われた「日本人は世界でも珍しい、人権を知らない民族である。」という言葉が、全くもってして「日本人」を言い現わしているなあと感じました。人のために反対運動をするのではなく、自分の為に運動をすることこそが人権を尊重する姿だというわけです。わたくしのためにわたくしは生きているかしら。生きて行けるのかしら。わたくしの良いように生きて行くのと、わたくしの為に生きて行くのはとても違いますし、わたくしの為に生きることはとても困難で勇気がいるわ。でもそれができたらきっと、とても素敵なんだわと思いました。