「私を生きる」

君が代」を起立して歌えと言われたら、ふつうに起立して歌う人間が、起立して歌ったら自分じゃなくなる大人たちの映画を観てきました。おもてたより上映時間が長かったので少し疲れましたが、しかし映画自体はたいへん面白く観ましたのでよかったです。ドキュメンタリー映画とか大丈夫な方は観たらよいと思います。3人の先生たちは「子供たちへ教育を!」という情熱にあふれた、子どもたちに勉強を教える人としては本当に素晴らしい人たちでした。しかし「自分」というものが強すぎるために集団生活が困難な人たちでした。そんな人たちのなにがオモシロなんだよ!皆さんはそうお思いでしょうが、ご本人たちより、周囲の支援者がオモシロだったのです。ネヅ先生の支援者のご婦人が、実はフォークソング歌手だった(たぶんファッションとか歌っていた曲とかがフォーク的なかんじだったので)というシーンや、ビラを配る支援者とおっさんが言い合いをしているシーンが笑いました。「国歌斉唱しない自由もあります!」という内容のビラを配る支援者と、それに憤慨した紳士が「アメリカではこんなことない!こんなバカなことを言っているのは日本だけだ!」「それはないです。私はアメリカにいたことが…」「私だってアメリカ住んでた!」と、最終的におれの方がアメリカ詳しいぞ合戦になっていたからです。それを笑わない人間がどこにいましょう。とても滑稽でした。人間はとても滑稽。それがわたくしの感じたことでした。君が代を歌い、君が代の歌詞の意味も教えられ、行事があるときは必ず国旗を掲揚する学校で教育を受けてきましたが、わたくしは別に右傾化しませんでした。だってそれはわたくしが判断して決めて来たからです。子どもはちゃんと判断できます。こどもをばかにしないでいただきたい。ばかなのは大人たちだ。