メガネとポシェットのおじさん。

チベットの祈り、中国の揺らぎ――世界が直面する「人道」と「経済」の衝突

チベットの祈り、中国の揺らぎ――世界が直面する「人道」と「経済」の衝突

しばらく雑誌しか読んでいませんでした。なぜなら頭が疲れていたからです。ミキコフでも頭が疲れることがあるわけですね。こころはしんでいますが、どうやら頭は生きていたようですよ。そんなこんなで数か月ぶりに読んだ書籍がこれです。ちょwおまw星新一とかそういうとこから慣らせよ、と自分でツッコミいれたくなりましたが、意外とちゃんと読めたのでよかったです。
メガネのおっさん、ダライ・ラマのことがたくさん書かれていました。チベットのこと書いてるんだからそりゃあたりまえなのですが、ダライ・ラマをとても魅力的だという視点で書いたかと思ったら、ダライ・ラマに疑問を持ってみたりなどあらゆる視点で書かれておりまして、いやむしろあらゆる視点で冷静にダライ・ラマを捉えたい、という著者の気持ちがよう見えて、結局ダライ・ラマの魅力にはまっとるやんけ、ダライ・ラマ恐るべしと思いました。あと、パンチェン・ラマ(10世)の娘や中国在住のチベット人活動家など様々な状況で“チベット”をかかえて生きる人々に取材してチベットの今を書くことによって中国がどうなってゆくのかなど意見を述べているので、構成に動きがあって非常に面白かったです。