「ぼくたちは見た〜ガザ・サムニ家のこどもたち」

ずっと戦争ばかりしている国の映画を観ました。2008年のイスラエル軍による、ガザ地区攻撃直後に撮られたドキュメンタリーです。家族や親せきを一度に29人も殺されたサムニ家の子供たちにインタビューをしていましたが、つらさを誰かに伝えたいのか、しかし伝える手段がみつからないのか、イスラエル軍が家族を撃ったであろう薬莢を集める少年や、兄弟やいとこたちを殺したイスラエル兵の黒塗りの顔を真似してみる少女などみておりましたら、宗教は果たしてだれを幸福にしておるのか、となりました。翌年、サムニの子らを再度取材していました。直後にしていた薬莢集めや黒塗りの顔はもうしなくなっていましたが、またいつ爆撃されるかもしれないと話しながら、畑に作物を植えていました。どの子供たちもとても精神が強いので、たいへん悲しい映画でした。山積みの死体と瓦礫の中でもあんなちいさなこどもたちでさえ一生懸命笑って生きていますから、平和な国の人々は薬自慢とかしてないでもっとこういう映画を観よ、そして生きよと思いました。上映後の監督とジャーナリストのトークショーも見まして意識の高まったその帰り路、「上かからマリコ」の看板を見かけました。ネッ友が、シャンプーハットのまりこ様の歌を歌い出したので、その後、篠田麻里子さんを見るとシャンプーハットのあの濃い顔を思い出すようになってしまいました。意識の高まりは行って来いになってしまった、という話です。