古本ゲットだぜ。

亜熱帯の涙

亜熱帯の涙

やっと手にすることが出来ました。本当はもっと早くに図書館とかで借りれば良かったんですけど、今まで住んでいたところの図書館にはなかったし、あと図書館は死んだ目をした得体の知れないおっさんたちが本を読むでもなくじっと座って我々読書人を睨んでいたりするので怖いから行きたくなかったというだけでした。それでもって中古ですがええやつが安く手に入ったので念願かなったという次第ございます。桐山襲は一番好きな作家なので、読む前から「面白いにきまっている。」と確信を持って読み始めましたがその通りでした。架空の南の島の話なのですが、無人島を有人の島へと作り上げ、そしてまたその島から人の姿が消える日までの数十年の経過がもう、なんというか、あれです、凄いです。後半、若者が革命軍を作るあたりが桐山氏らしさが炸裂よね。またこれ革命軍の非力さがすごくいいのよね。革命とか学生運動の虚無感みたいなのばっか書きまくった作家なので、どの作品も読み終わったあとが「むなしい!」。むなしさを求めている方はぜひお読みください。それはそれはむなしいですから。