すこやかOL。

貝になった子ども (角川文庫クラシックス)

貝になった子ども (角川文庫クラシックス)

先日、会社で2DBさん(20代女性)が「わたし、すぐ顔に出るって言われます。嘘がつけないんです。」と言ったので、ふと自分は嘘ばっかりだなぁと思っておりましたらお向かいさんに「ミキコフさんて、外線で話してる時全く別人だよねー。すっごい嫌味な人とかにも超ニコニコ対応だもんねー。嘘とか平気そう。」と言われました。わたくしはもう大人なので、そんな嘘つき野郎呼ばわりされても「なんだとコンニャロメー!」と怒ったりしません。「へぇ、あっしは平気でヤンス。へへっ。」とおどけてみせることができる図太さを持っています。しかしながら、やっぱり嘘つきはよくないので児童文学でも読んですこやかになろうと思い立ち、この本を読んでみました。
いきなり、「でくのぼうとくらしているようだと、ばばさんが言ってなさる。」という台詞や、「あのころはほんとうに、三太もサンコもしあわせでした。」という冒頭に出くわしたので、おや?様子がおかしいぞ?と思いました。読み進めると人が醜い心むきだしで争ったり、ばんばか死人が出たりするお話ばかりだったのです。後半で「赤ちゃんのお部屋」という、どう考えてもすこやかだろうが!と思えるタイトルが出てきたので、これでやっと自分もすこやかOL(すこL)になれる!と思いましたが、読み終わったら「うおーーーーー!子どもの無邪気、むごかーー!」となりました。どうむごいかは実際に読んで感じて下さい。