暑い。夏だもの。

ねじの回転 (新潮文庫)

ねじの回転 (新潮文庫)

夏になると怪談系が繁盛します。
少し前までは、
稲川氏やMr.小山遊園地がよく登場してた気がします。
あのような類の話は、どこに需要があるのかしら?
やはり子どもですかねぇ。
小学生や中学生の頃ってのは
なんかそういう超常現象や、霊に関することが
おおいに流行ってたような気がします。
大人でキャッキャ言う人おるとやろか?
おったらそっちの方が怖い気もせんでもない。
ま、そんなこんなで「ねじの回転」です。
昔読みかけて中断しておりまして、
最近になってちゃんと読みました。
なんで中断したかというと、
これ、前半がダラーっとしておるのです。
しかも新潮の訳が、いかにも訳しましたという、
なんと言いますか、こう・・・・。
日本語が変。
やたらと「おお、〜」だの「まあ、〜」だのが多く、
子どもが言わんやろってな言い回しとかがあって、
いや、あってというかほぼそれなもんで、
まぁ、読みにくい読みにくい。
岩波の訳の方が、より日本語らしくて読みやすかった。
でも、新潮の訳は
女家庭教師が心理的にジワジワやられる感じや、
子どもらが悪霊に導かれていく奇怪さ、
時代の雰囲気がよく出て嫌いでなかったりする。
ダラダラしていた話が、急展開してからは
そのダラダラだった前半も面白く感じるんですな、これ。
悪霊に翻弄される人間の様が
むしろ悪霊的であったりもする。
オドロオドロしく語られる話より、よっぽど怖いな。