猿獲る

水いらず (新潮文庫)

水いらず (新潮文庫)

やれ人間は自由意志でもって生きるのなんのとか、
実存主義ってやつですか?
それでもって、ボーボワール
俺の女性関係に口出しすんなと
言っとったようですね、このオッサン。
う〜ん、便利ぃ〜実存主義!!
ま、そんなオッサンの短編集です。
この人の書物には、私の脳はついていけません。
小難しくて途中で挫折してしまいます・・・。トホ。
でも、これは結構いけました。
表題作の「水入らず」
不能の亭主をかわいいと思っちゃう女が登場するんですが、
亭主のしょんぼりさんをツネツネしちゃったりするわけです。
なんじゃそら。
ただ、この女の感情がわからんでもない。
普段えらそーな男がグッタリって、なんかねぇ。
ぷぷぷー、てなりますよねぇ。
そんなわけで、なかなかおもしろかったです。
あと、表題作以外に「エロストラート」
「一指導者の幼年時代が読みやすくて楽しめました。
サルトル苦手な方、ぜひお読みください。
ガチガチの哲学書より、実存主義の一端が理解できる?かも。