夢のはなし。

インターネットの人々が、インターネットに面白い夢のおはなしを書いているのをよくみかけます。それはたいへん興味深く、また楽しくもあります。そんな時わたくしは思います。「皆、よく覚えてなさる。」と。わたくしは最近特にですが、ほとんど夢を見なくなりました。見なくなった、と言うと五平餅、もとい、語弊がありますので夢を覚えていませんと申しましょう。老化でしょうか。なんとなく嫌な夢だった気がする、という感覚だけが残っている日もありますから、そういう時は確実に見ているはずなのですが詳細どころか、その輪郭すらもわかりません。夢は起きている時に見るものだ、と格言ぽく言ってみましたが、実際には起きている時も寝ている時も夢を見ていないので、わたくしという人間はなんとファンタジーのない生き物なのでしょうか。悲しいことです。幼少期から、ファンタジーな物語や神秘的な出来事にまったく興味が湧かず、学校で流行ったオカルト雑誌も読みはすれどそのツッコみどころにばかりに目が行って肝心のオカルトはどうでもよくなるなど、不思議から遠くに立っていました。子どもはオカルトを通過せねばならぬはずです。それが子どものあるべき姿です。なんだったら子どもの存在自体がオカルトだ(違います)。夜中に夢で目が覚めた、というかわりに、最近では夜中にクレンチング(くいしばり癖)で目が覚める有様です。そないぐっとくいしばらんならんかね。そのうち己の歯を全部へし折ってしまうのではないかと不安で仕方がありません。すべての歯を破壊しつくし、インプラントにしなければならなくなった時の為に貯金をしなければなりませんが、安月給のわたくしにそんな夢を見ることなど許されませんでしょう。いや、これか。これが夢なのか。みなさん、わたくしは将来、自分の歯を軒並みへし折ってインプラントにします。これがわたくしの夢のおはなしです。よろしくお願い致します