アドバイス。

素敵OLさんの長女ちゃん(小3)は、まったく物怖じしない元気印の女児なのでありますが、物怖じしなさ加減が母である素Lさんは不安であるようです。このまま大人になってはとんでもない事をやらかす女になるわと心配しておりましたから、もう少し成長しますれば自然と乙女感が出てきましょう、おパンツを丸出しにしながら鉄棒をぐるぐる回転するなどして男児たちをひそかに悩ましげな気持ちにさせていた者が、ある日を境におまたを閉じ、何物もぐるぐるしなくなるのはよくある現象ですからご安心なさいと言いました。素Lさんは、子育て経験のないわたくしの適当なアドバイスに「そうよね、人間は日々成長していくものだものね。」と言ってくれました。こんなすこやかな女性が育てるのですから心配することはないでしょうが、ふとわたくしの親戚の娘の例を思い出し不安になりました。親戚の娘は今は2児の母となっており、立派に子育てをしておるのですが、幼少期にとても肥えておりました。なにせ大食漢でありましたし、「この子はよう食べる子じゃね〜!カワイイ、カワイイ(笑)」と一族郎党がどんどん食べさせておりましたのでいい感じに貫禄ある幼児に仕上がっていました。ぽっちゃりして子供らしうてよいよいと喜んでいた人々も、この子がある程度のお年頃になってくると「これは、ただのデブなのではないか。」ということに気付き始めたのです。もっとはやく気付いて下さい。そしてそれは周りの大人たちだけではなく、本人も気付くのです。なぜなら、お友達と同じ流行りのお洋服を着てもぜんぜんお友達のそれとは違うからです。胸のかわいいうさぎちゃんが鏡餅のようになる、靴下のお花柄がただの丸になる。目を閉じる以外、避けて通れぬ現実に気付くからです。大人たちは彼女にこう言いました。「中学生になって部活始めたら自然と痩せるんよ。」と。果たして中学生になった彼女に大人たちはこういいました。「高校生になったら、大人っぽい体つきになるから痩せるんよ。」いよいよ高校生になった彼女に大人たちは……。この頃には大人たちは思っていました。「もう無理だ。」と。貫禄ある姿のまま短大生になり、お母さんになりました。しかし、彼女はいまとても幸せそうなのでこれでよかったのだとおもいます。わたくしが言いたかったのは、第三者はいい加減な事を言ってはいけないし、第三者の言動はおおむねいい加減であるから、ちゃんと自分で考えなさい、ということです。なのでわたくしの言う事はあまり信じないでください。