ロボとしていきる。

職場の女性陣がお昼に「カワイ〜!」「わ〜、カワい過ぎ〜!」と盛り上がっていました。わたくしは少し離れた席で食事をしていたのですが、全く興味がなかったのでその話題には入りませんでした。しばらくして母Lさんに、「もう歯磨き行ったの?いつ行った?」ときかれましたので、「さっきみなさんが、カワイ〜!を連呼している時に行きましたわよ。」と答えると、近くにいた乙女が「母Lさんのお子さんの写真を見てたんです〜。」と教えてくれました。「あらそうなの?じゃあカワイイわよね。」と言ったのですが、すかさず母Lさんが、「全然興味ないでしょ。」と言ってきました。ばれた。わたくしは人間性に欠陥があるため、もっと若い頃からずっとそうでした。寿退社した社員さんが会社にベイビーをつれてくると、人々と同じく可愛いと言ってベイビーのところに集合しなければ失礼になるのでとても気を使います。自然に出てくる「カワイ〜。」と、言おうとして言った「カワイ〜。」では明らかに後者は言葉がしんでいるので、だったら言わない方が失礼にならないのではないかと思ってしまい、なので会社にベイビーを連れてくる人ちょっとこまるだよと思います。これだけでもちょっとどうかと思うエピソードですが、人間のベイビーに興味がないだけでなく、動物全般のベイビーもあまりかわいいと思わないのですからとんでもない欠陥人間なのです。わたくしはどうぶつの中でも猫、あの世界一かわいい形をした生き物の猫が好きなのですが、その猫のベイビーですらそんなに可愛いと思わないのです。なんだったら大人の無表情猫の方が可愛い、かわいすぎて泣けてきます。もっと若い時からこうであると言いましたが、幼少期からこうでしたので母の胎内にいる時に何か大切な物質が分泌されなかったのかもしれません。そんな欠陥ロボのミキコフですが、ネッ友の乳幼児を見たとき、初めてかわいいなぁと思いました。アンドロイドが「ナミ、ダ…?ウレ…シイ…?」となった時と同じかなり衝撃的な出来事でした。これでやっとわたくしもロボから脱却できる、会社にベイビー連れてくる人を恐るる必要はなくなるのだ。そう思いましたが、間違いでした。ネッ友の乳幼児が例外だっただけで、その後も何人か会社でベイビーに遭遇しましたがこころはしんだままでした。もう、自分の子でもそうなんじゃないかと思えてきます。これだけ欠陥があるのですから、そもそもわたくしは子育てをしてはいけないにんげんなのです。わたくしのようなロボがお母さんになったらとんでもないモンスターを作り出してしまうでしょうから、こどもができなくてよかったなぁと思います。子どもが欲しくてもできない方がこれを読んだら激怒されるかもしれないので、誤解のないように言いますが、あくまでもわたくしの場合は、という前提での発言なのでもし(読む人いないから心配ないんですけど)、まかり間違ってなにかでここにたどり着いて読んでしまいとても傷ついた方がいましたら本当に申し訳ありません。旧型のロボなのでいろいろと壊れており、配慮が足りないことになっています。ひとがひとのベイビーをみてキャイキャイと盛り上がっていると、いつも自分のロボさを再確認します、というお話しでした。