ほくろ。

おかはんがホクロを取れと言ってきました。ミキコフは胸部にデカいホクロがあるのですが、癌になる可能性があるから取れと言っているのです。他人に見せるわけではないので別にいいのですが、とてもダサいので常々取れるなら取りたいと思っておりましたから時期を見てとろうかと思います。ところで、なんでもそうですが、デカいとダサいです。例えばデカい仏像など、デカすぎると趣もへったくれもなくなり、ただデカい硬い物になってしまいます。その前で「ナムー。」と合掌したところでご利益がありそうな気がまったく起こりません。仏の前ではナムー、というただの条件反射になってしまいます。これは個人的な見解で、「そんなことはねぇ!デカけりゃご利益もデカかろう!ナムー!」というご意見もありましょうから、一概にそうとは言い切れませんが。そこへいくとホクロはどうでしょうか。ホクロはデカいがよろしいと思う人々は少数派なのではないでしょうか。鼻と口の間にあるホクロは、あるサイズを超えるとたいてい「はなくそ」と言われてしまいます。ホクロなのに、だ。それが小さいとセクシーと賞賛されるのです。このようにホクロというのはセクシーさを演出する便利な細胞だと聞きますが、サイズがその役割を左右してしまいます。つまりホクロにとってサイズとは、セクシー細胞になるか、ダサい細胞「ダ細胞」になるかの境界線なのです。わたくしが胸のダ細胞を抹消することで得るものといったら、親の不安を解消することだけです。なぜならこの胸部はミニマムすぎる為、ダ細胞を取ったところですてき胸部になることはできないからです。これはホクロのはなしではありません。ホクロという実例をあげて、なんでも過ぎるのはよろしくないというおはなしでした。