初節句。

2013年3月3日、すごブロガーネジ子の子であるコネジは自身の初節句だった。初節句の日にコネジはその父の人と巨大な猫と留守番をしていた。なぜなら初節句の日に、母であるネジ子はインターネットのイカと女子会だったからだ。しかしコネジはこう思った。「いいの、あたし。だって前日にマミーがちらし寿司を作ってくれたんだもの(あたしは食べらんなかったけど)。それに、おじいとおばあが来てよくわからないけどいろんなものをくれたんだもの。マミーが帰ってきたら猫の餌をひっくり返したり、おしり丸出しで匍匐前進して遊ぶんだもの。みつを。」コネジがそんなことを考えて母の帰りを待っている時、その母ネジ子はブクロでインターネットのイカと久しぶりの外食とキラキラした街でショッピングを楽しんでいた。ちなみにだが、ここでいうブクロとは沼袋ではなく池袋のことである。そして“インターネットのイカ”とは、ここ一年、写経ぱみゅぱみゅという何やら金持ちの道楽に手を出して入滅しかかっている人間のメスだ。なぜかわからないがこのイカは月末になると少し金持ちになるらしいので、いつもよりテンションが高目であった。ネジ子とイカは子育てから竹島問題まで、幅広い話題に花を咲かせた。ネジ子もイカも、「世の中には小説で人生観が変わったという人がいるようだが、まったくその経験がない。そんなことは本当にあるものだろうか。」と言い合った。しかし、ネジ子ははたと思い出し、「楢山節考を読んだときは衝撃を受けました。あれぐらいの衝撃がないと心が動きません。」と言った。イカは思った「こだなこと言う母ちゃんさ育てられて、コネジはどんな娘っ子に育つべか。」と。名残惜しくも時はあっという間に過ぎ、別れの時が来た。ネジ子は「明日からまた赤子の尻をおいかけ暮らす。」と、そしてイカは「いつか入滅する。」と宣言しそれぞれの家路へと向かったのである。帰宅したネジ子の手にはユニクロの袋と、イカが持たせた八重垣煎餅の袋が握られていた。コネジは思った。「ユニクロはあたしの服だからいいけど、煎餅なんかあたし食べれやしないじゃないの。まったく、今度あのイカに会ったら文句言ってやるんだわ。」イカは子どもの事など考えないにんげんなのだった。