ミキコフ、スーパーへゆく。

先日、近所のスーパーへ行きました。この日は休日の昼過ぎで、食品売り場はたくさんの人間でごった返していました。「おろかな人間どもめ。このクソ暑いのにどいつもこいつも出歩きおって。」と思いましたが、自分も同じことしているのでハッとしました。暑さのせいです。だから夏は嫌いだよ。安売りしていた野菜や乳製品をカゴに入れ、レジの列に並びました。わたくしの前に力士並みのご婦人がおられました。その巨漢婦人は買い物カートに寄りかかっていたので、余計なお世話ですがご婦人の重みでカートが前にスッテンコロリンするのではないかとヒヤヒヤしました。まもなく巨漢夫人の番になるぞ、という頃に、「ママ〜!」と少女の声がしました。走ってきた少女はたぶん小学生だとおもうのですが、その母に似た巨漢予備軍でした。そして、両の手に握られていたのはカロリーの塊みたいな菓子パンでした。なんだかオモシロのにおいがしてきました。巨漢夫人はけだるそうに片方のサンダルを脱いだり履いたりを繰り返しながら、「それだけでいいのね。」と言いました。かぶせてきた!と思いました。巨漢親子のお会計が始まりました。最初に店員さんがつかむのはいったい何か。わたくしはドキドキしながら待ちました。脳内でドラムロールが鳴っています。店員さんの動きがスローモーションに切り替わりました。カゴに入れた腕が何かを持ち上げました。この日特売だった業務用サイズのマヨネーズでした。イエス!!!わたしは心の中でガッツポーズをしましたが、立て続けに同じ物が2個出てきたので「ギャオー!」てなりました。あとは何かに漬け込んだっぽいお徳用のお肉とお菓子やジュースなどが次から次へと続くので、卒倒しそうになりました。わたくしの期待をはるかに上回っていました。店員さんが最後につかんだお徳用のチョコパイが軍配に見えました。親子の勝利の瞬間でした。