「沈黙の春を生きて」「花はどこへいった」

意識が低いので、意識を高めるために意識の高そうな映画を観に行ってまいりました。意識の高そうな映画好き中高年層がたくさん来ていました。2本とも坂田雅子監督のドキュメンタリー映画で、どちらもベトナム戦争で使用された枯葉剤被害に関する内容です。ベトナムのある病院に枯葉剤の影響による障害児たちを養育する施設があり、そこに暮らす子ども達にインタビューなどしていましたが、ここで暮らすことができている子供たちは恵まれているなぁと思いました。病院へ通うことも、ヘルパーを雇うこともできない家庭では、年老いた親が一人で複数の障害児の面倒をみていました。また、ベトナムからのアメリカ帰還兵の子や孫の世代まで枯葉剤の影響が及んでいるのは知っていましたが、映像で見るといよいよもってして化学物質の危険性はもとより、人間のバカさを思い知らされます。枯葉剤散布後、約2時間で鬱蒼と生い茂った森はすっかり枯れ、植物はしおれてしまったそうです。たった2時間であの広大な森林が枯てしまうほどの薬剤を、アメリカ政府が「正しく利用すれば人体にはまったく影響ありません。」と言っているシーンで、「ワオ。」と思いました。原発いけいけドンドンとまったく同じだ、と思いました。「花はどこへいった」の冒頭で、「花はどこへいった」の歌が流れたのですが、そういえば我が母はジョーン・バエズが好きでこの歌をよくきいていたなぁ、ウラン実験場の建設反対運動を真剣にやっていたなぁ、うちのおかはん反骨精神ぱねぇ、かなわねぇと思いました。帰りにインド人がいるカレー屋でカレーを食べました。美味しく物をいただけたので、地球は危機に瀕していますが、わたしは大丈夫です。