ワヤ&クソ

鶴 (講談社文芸文庫)

鶴 (講談社文芸文庫)

突然で恐縮ですが、北方領土はきっともうこの先何年、何十年、何百年経っても日本には戻ってこないんだろうなと思っています。ノリで推し進めた計画が当然失敗して、わやくそにしたままどこの責任かもはっきりさせずに放っておいたので仕方ないです。A級戦犯が死刑になったからもう終わったよね。終わってねぇけどね。とか、日本人はそういうわやくそが大好きな人種なのです。でも原発は仕方ないじゃないので、わやくそにしたらいかんなぁと思います。原発反対!今日もゆうたったで!ところで長谷川四郎は初めて読みましたが、戦争小説にしてはたいへん叙情的であるなと感じました。実際に著者がシベリア抑留体験者であるらしく、それゆえなのか全体的に無気力な、流されるままの人物ばかりがでてきました。表題作の「鶴」もさることながら、「ガラ・ブルセンツォワ」という、ロシアの母と2人の息子の話もええやつでしたのでこれは特に気に入りました。わたくしは、ロシア料理やロシア文学など好きなのですが、友人しゃく子さんは北方領土を還さないロシアのすべてを忌み嫌っています。ああいうところは許せないけど、ここはいいよね!という中途半端な抗議心など持っていないので、しゃく子のそういう一徹さはスゲーなと感心いたします。ただあれが財力だけでなく権力も手にしたら恐ろしい事になりそうな気もします。いや、なります。わたくしはどちらかというとわやくそ日本人になりがちなガサツ人間なので、わやくそにならんごとせんといかんと思います。わやくそ反対!