乙女は舌打ちをするべからず。

先日、会社帰りにサクラコフと立ち飲み屋に行ったのですが、そこでおしゃれなおじさんに声をかけられました。寿司屋に連れっててやるよ、てなわけで立ち飲み屋から寿司屋に移動して、激しく美味な寿司をごちそうになりました。しかしサクラコフは本来、実に小食な乙女で、おじさんが食べろ食べろと勧めてくるのでだいぶ頑張って食べているようでした(翌日胃腸を壊したようです)。そして帰りにはかんぴょう巻きの折を持たせていただき、至れり尽くせり。サクラコフといるとついでに良くしてもらえるので非常に得をします。あれは不思議な愛らしさを放っており、非常におっちゃんうけがよく、ほんの数時間、もっとすごい時は一瞬にしておっちゃんたちを虜にしてしまうのです。モテモテモンスター、略してモテスターです(略す必要はなかったのですが略してみました)。しかしながら本人の意思にはまったくそぐわぬかたちでモテ子力をうっかり発動してしまうので彼女にとってはとんだ災難となることが多いようです。このおじさんもすっかりサクラコフを気に入ったようで、いろいろ買い与えて本気で贅沢をさせたいようです。「おで、そんなつもりでないのにーー。」と、どう断ったらよいか、うっかりモテスターは困惑しております。わたくしは30数年の人生の中で「モテ」という現象に遭遇したことがないので、いいなぁ、モテていなぁー。と思っていましたが、こんなモテ方はごめんだよと思いました。また、モテ男やモテ子たちに対し「其処許らは、さぞやチヤホヤされて得な人生であろうよ。チッ。」と思っておりましたが、彼らにもそれなりの苦労があるのだと知りましたので、今後は考えを改めます。何度彼らに対し心の中の舌打ちをしたか知れません。大変申し訳ありませんでした。