7月15日

今日という日は後世の人々をがっかりさせる残念な日になったのですが、わたしは群衆の中にいました。無駄であっても意味のあることというものがこの世には存在すると思います。弊社にはノー残業デーという、「働き過ぎたらこまるから早く帰ってね。」というありがたい日が設定されているわけですが、ノー残業デーというのはこういう事の為にあったのだ、と気づきを得ましたから、わたくしはまだ日差しの暑い灼熱の国会前に、素敵OLの装いのまま、ハイヒールで熱せられたアスファルトを蹴って向かいました。人々が続々と集まってきていました。老いも若きも、国の行く末を憂いていました。こんなことしてなんになるのか、暇な連中が集まっている、と言っているだけのにんげんにはなりたくない。わたくしは歩けますし、健康ですから少しでも行動して、他人のこどもたちが大きくなって歴史の授業でガッカリすることのないようにしたい。こんな残念なことがあっていいものか。全世界に「わたくしたち日本人はいつでも戦います。」と宣言した日です。いつでもよその国に行ってひとごろしに協力しますと公言した日です。日本人の美学とは、となりました。よその国のご機嫌取りのための法律がわたくしたちに明るい未来をもたらすとはとても思えない。わたしは勉強不足で、100の内、半分もわかっていないと思います。しかしわたしは理解したい。頭を使うことをやめたらただの体が丈夫なおばさんになってしまいます。なにもしないでいるより、理解したいから群衆に紛れてその一部始終を目撃してきました。帰宅すると、おかはんが「おつかれさんじゃね。残業じゃったね。」と言ってきたので、「国会前行ってきた。」と言いました。「わたしが元気じゃったら先頭でおらぶ(叫ぶ)んじゃけどね。」と言ったので、いいから病人は早く寝んさいと言いました。反原発で戦ったグレートマザーのようなあの気概には及ばないけど、国政から目をそらして笑って生活なんかできないのでした。これでいいわけがない。