醜なるかな。

わたくしの所属しております部署には2DBと呼ばれている女性がおります。2DBとは二次元ブスの略です。彼女の恋バナや立ち居振る舞いが二次元的であり、ブスだからです。しゃべり方が若干人をイラッとさせる感じなので、彼女と仕事のやり取りでかかわった方は大抵不機嫌になります。不機嫌にさせられたうちの一人にサクラコフがいるのですが、先日もイライラさせられたらしく「むおー!なんであんなこというんだ!あのやろう!」と怒りを露わにしておりました。わたくしはたしなめました。「友よ、ブスはブスというそれだけでたいへんなハンデを背負っているのだ。だから怒ってはならないのだよ。」と。それは2DBを擁護したわけではなく、わたくし自身をなぐさめたと言ってよいでしょう。わたくしは生まれてから30数年この顔と付き合っており、すっかり見慣れております。その為、美しくはありませんが、普通であると思っています。しかし、これが一旦写真に撮られ、客観的に見ますれば「おお、なかなかのブス。」なのであります。慣れ、というのは恐ろしいものです。しかも、大抵の人は可愛く写るというプリクラや写メですら惨敗なので、手前味噌ではございますがなかなかのつわものでございます。されど、わたくしはブスにあぐらをかいているわけではありません。見苦しくない程度に清潔感は保とうと努力しておりますので、多少謙虚さを持ったブスであります。見た目と性格があいまって、しょっぱはなシーサーが数多くあり何かと残念ではありますが良いこともあります。わたくしは生涯に付き合った人は相方さんただ一人なのですが、それもこれもよそ見をするような状況(アプローチをされたり等)が無かった為です。また、このような者でもよいと言ってくれる人が相方さんしかいなかったから、とも言えます。ブスなお陰で、惚れた腫れたで心を煩わされるようなめんどくせぇこともなく生きてこられました。これはまことに有り難いことです。
世のみなさま、ブスにはほんの少し優しくしてあげて下さい。