心とカロリー。

わたくしは人の話をちゃんと聞いているようで聞いていないタイプです。あと、賢そうに見える(らしい)バカです。前者も後者も一番ダメなパターンです。人としてどうか、というレベルです。なぜならば、始めから設定が高めである為、実際のバカやダメさが強調されることになるからであります。「そんな残念な野郎が、何をポジティブ王気取ってんだ。ポジティブになってる場合じゃねぇだろうが。」そう、思われたでしょう。そんな野郎だからです。そんな太郎だからこそ、ポジティブ気取りができるのです。また、「そんな太郎がなに自分で賢そうに見える、とか言っておるのだ。身の程知らずが、恥を知れ。」とも思われたことでしょう。そんな次郎でもちゃんと「(らしい)」と注釈を付けて書いたのでそこは勘弁したって下さい。まあ、野郎が太郎で、太郎が次郎で、おれがおまえであいつがおれで。じゃあ、あいつは一体誰なんだ。失礼しました。そういえば小学生の頃、クラスのある男子が「失礼しまだ(島田)。」と言っておりました。しかし当時、わたくしの学年には島田姓の人間は一人もおりませんでした。島田姓の教師はもちろんのこと、犬猫にもいなかったように思います。そんなわけですから「失礼しまだ。」は流行ることもなく、1日で消え去りました。これ、おもしれ〜!ヒャヒャヒャ〜。と歓喜に踊ったでありましょうに、なんと気の毒なことかと悲しみに包まれます。昔の事はよく覚えているのです。昔は人の話をよく聞き、よく見て、よく考える子であったのでしょう。いつの間にか残念な人間に育ちました。しかし、そこそこに聞き、そこそこに見て、そこそこ考えない人間になりましたらば、無駄に悩んだりすることがなくなりました。そして、そこそこの人間ゆえに「こんなわたしが何を他に期待する事があろうか。他に期待するなどおこがましい。」という考え方になったので昔ほどいらだちも減少し、その分カロリーも蓄積され、そうして心に波風が立たない事を選んだわたくしはしっかと肥えたのであります。